TL;DR #
- 未来社会デザイン棟は今のところかなり 自習室化 している
- 実は、(”占有”しなければ) 貸切予約をしなくとも団体で使って問題ない
- 我々はどんどん野良企画を遂行すべきだ し、運営側は利用申請をもっと簡便化すべきだ
はじめに #
筑波大生の皆さん、 未来社会デザイン棟 (以下HIRA-NOVA(ガチで誰も使ってない公式愛称))を利用してますか?私はちょくちょく使ってます。
筑波大生以外の読者へ向けた説明をしておくと、筑波大学の宿舎エリアに今年の春頃オープンしたデカい建物です。売店などは今のところ入居しておらず、 学内外を問わず様々なイベントで分割利用可能な巨大レンタルスペース となっています。貸切利用者がいない場合は一般開放されている点が特徴です。詳細は公式ページを参照してください。
今回、下記投稿に関連して少し思うところがあって記事を書くことにしました。
未来社会デザイン棟って個室でなければ「貸切予約せずに集団で使う」ことが可能というか、むしろそういう想定でデザインされてるもんだと思ってたけど、今のところほぼ全員デカい自習スペースとして利用しているのがなんか残念だ
— オオタガオ(otafish) (@otagao.fish.otagao.net.ap.brid.gy) 2026年8月3日 5:53
↑ダークモードで見たらめちゃくちゃ角部分の描画がおかしい
留意事項1 #
まず、この記事は 「筑波大学のあまりキラキラしていないサークルに所属し、活動場所のセッティングに意見できる学生」 および 「HIRA-NOVA運営側の方々」 をメインターゲットにしています。
「あまりキラキラしていない」というのはあまりにも放言すぎますが、
- 普段の活動は基本的に大学で無償利用可能な施設、もしくはメンバー誰かの自宅で行っている
- あまり外部からヒト・モノ・カネを集める機会や必要性がなく内輪で完結している
- そもそも部費すらあまり徴収していない
ような団体を指します。
活動場所を探す上でHIRA-NOVAを「どうせ利用料が高額だから」と選択肢から外す前に、本記事で紹介するような手段もあるから検討してみてください、と提案する趣旨です。
留意事項2 #
また、この記事はHIRA-NOVA側について何か糾弾するつもりは一切ないことも明言しておきます。
そもそも HIRA-NOVAの料金体系は貸会議室を利用する分にはかなり安い部類 です。例えば2階にある収容人数16人の 「会議室A1」 で利用料を概算してみると、土日に学生が非営利で5時間借りる想定で2,300円となっており、これは筑波大学周辺で借りられるレンタルスペースとしては最安レベルです。
私が所属しているサークルでは色々なレンタルスペースを借りて活動したことがありますが、費用のことだけを考えるならHIRA-NOVAが断トツで安価です。
設備が違うため一概に比較できませんが、以下にサークルで利用したことのあるレンタルスペースを列挙すると
- Tsukuba Place Lab は学生貸切プランで4時間3,000円
- C3 Lab. は土日祝日は1時間1,500円だった上に現状の運営状況が不透明
- 春日市民センター は対抗馬として成立しうる価格帯だが今年の8/6まで長期改修のため休館している
- めんとるステーション は完全無償だが免許学科のオンライン受講生に配慮する必要がある
- 図書館セミナー室 は1日3時間までの利用上限があり利用目的も制限される
となっており、なかなか厳しい状況です。1
期末試験の時期と重なっていたり、顧問を見つけられていない小規模サークルの場合だったりと、様々な理由で大学の教室を借用できない際は HIRA-NOVAが「代替教室」としてかなり頼りになる ことに疑いようはありません。
本題:自習室化現象に抗おう #
本題に入ります。HIRA-NOVAを訪れる度に感じることとして、 一般開放されているフリースペースで皆あまりにも勉強しかしてなさすぎます。 イベントが開催されている貸切利用エリアは和気あいあいとしていますが、一般利用のスペースに一歩足を踏み入れるとほぼ全員が黙々と自習しかしていない光景が広がります。よくて少人数での雑談レベルです。
とはいえ 公共空間は得てして自習室化していく わけで、これはある意味仕方のない話だと思います。例えば大学図書館だって明らかに本を読みに来る人よりもテスト勉強しに来る人のほうが多い2ですし、そもそもグループワークスペースをグループワークにしか使ってはいけない道理はありません。
しかしながら、この「貸し切ってないスペースでは自習/軽い雑談以外許されない」という(一見すると正しそうな)空気感は、少なくともHIRA-NOVAにおいては 運営理念と照らし合わせたときにあまり健全な状況とはいえない のではないでしょうか?
我々はもっとフリースペースを中規模~大規模に団体で 「非貸切利用」 してよいはずなのに、それを自縛しているだけなのではないでしょうか?
実は、タダ乗りしてもOK #
「そもそも利用案内に 『フリースペースの占有はご遠慮ください』 と記載がある以上は、自習目的の利用者が優先されるのは当然のことだ」という反論が想定できます。しかし私には再反論が可能な根拠があります。
公式noteに公開されている HIRA-NOVA運営メンバーのインタビュー記事 を引用すると、
(人物A):目的とかすることとかがなくてもいいですから、まずふらっと立ち寄ってくれたらいいなと思います。(後略)
(人物B):一歩踏み出して、自分の「やりたい」を実際に行動に移してほしいです。どんなことでも(棟の利用規定などに触れない限り)自由にやってください。モニターを使って内輪でミニパブリックビューイングをしたりだとか。
https://note.com/hira_nova_note/n/nf79e1c664ce9 より引用、人名についてはマスク
とあります。規約や公式発言をこねくり回し、グレーゾーンをわざわざ明文化して狭めに行くような振る舞いは不本意ではありますが……この発言を解釈する限り、「モニターを使って内輪でミニパブリックビューイング」程度なら自由に、つまり 予約ナシで決行してよい と読むのが妥当だと考えます。
利用案内に書かれているのは「フリースペース全てを1つの団体で占拠するのはやめてください」「元から貸切予約していた人が現れたら退去してください」程度の話であって、 利用規定における「占有」は相当狭い行為を指している のではないでしょうか?
貸切予約の状況はトップページから確認できますし、小学生でも学べる「スペースの譲り合い」を避けて金銭的な予約で解決しないといけない道理はありません。
提言 #
以上を踏まえて、利用者側・運営側にそれぞれ提案したいことがあります。
利用者側 #
まず利用者側に対して、現状HIRA-NOVAが「自習室」すぎるのは運営設計の問題ではなく 我々のマインドの問題 が大きいと考えます。
このまま完全に 自習室的な”マナー” が醸成されてしまう前に、どんどんサークルのミーティングを行ったり、有志で野良イベントを実行したりして フリースペースに対し大いにタダ乗りするべきだ と思います。当然、騒ぎすぎて ”ルール” が厳しく制定されない程度の声量に保つ必要はありますが。
むしろ、こうした貸し切らないタダ乗り利用こそが 「思いがけない出会いと繋がりが生まれる場所」 (未来社会デザイン棟についてより引用)の形成に繋がると考えるのですが、我田引水でしょうか?
運営側 #
運営側に提案したいのは、フリースペースを単なる自習スペースではなく グループ活動のバッファ として機能させることです。
記事冒頭で述べた通り、HIRA-NOVAの会議室は他のレンタルスペースと比較してかなり安いです。一方で利用までの手続きが煩雑すぎる上に、書類手続きの都合上当日予約が不可能であるという問題があります。
ここまで非貸切利用を奨励してきましたが、やはり フォーマルなサークル活動で突発的にフリースペースを利用するのは難しい ところがあります。本当に気心の知れた身内だけで集まるなら「どこも埋まってるから俺の家行こう」と切り替えられますが、(特に新歓時期など)複数学年で集まる際はいざ現地に来てフリースペースが全て埋まっていると詰んでしまいます。
そこで運営側に望むのが、 スポット貸切利用 を可能にしてほしいという点です。
少なくともクローズドな会議室の利用に関しては、 学生証と僅かな書類で即日認証 して利用許可を貰えるような体制になれば最高だと思います。こうなれば「とりあえずHIRA-NOVAに集まって、場所がなさそうなら会議室」という利用スタイルが生まれ、自然と フリースペースが様々な団体の活動場所・交流場所として成立する ことになります。
おわりに #
ここまで長々と書いてきましたが、結局 「自習以外をしたい利用者」のポジショントーク 的な側面は否めません。
しかしながら私は、単なる自習スペース・有償イベントホールとしてHIRA-NOVAがパッシブに維持されていくよりも、様々な団体がスペースを最大限に活用し、悪く言えば 可能な限り”タダ乗り”しようとする ことでカオスな空間となることこそ当初の理念に適合するのではないかと考えます。
筑波大生みんなで未来社会デザインしていきませんか。